坂本龍馬とお龍が歩いた霧島|日本初の新婚旅行の地でめぐる、ゆかりの湯旅
「日本で最初の新婚旅行」と聞いて、その舞台が霧島であることをご存じでしょうか。幕末の英傑・坂本龍馬が、妻のお龍とともに湯けむり立ちのぼる霧島の地を旅した——そんな物語が、この土地には今も息づいています。秋の澄んだ空気のなか、2人がたどった道に思いを馳せ、ゆかりの温泉地をめぐる。歴史と湯をあわせて味わう旅は、大人のひとり旅にこそふさわしい趣があります。
日本初の新婚旅行、その舞台は霧島だった
幕末の慶応2年(1866年)、京都の寺田屋で襲撃を受け傷を負った坂本龍馬は、妻お龍とともに薩摩へと身を寄せ、霧島の温泉地で傷の療養にあたったと伝えられています。連れ立って湯につかり、山に登り、自然のなかでゆっくりと心身を癒したこの旅が、のちに「日本初の新婚旅行」として語り継がれるようになりました。
龍馬が姉に宛てた手紙には、霧島の山に登り、滝を見て、湯を楽しんだ様子が生き生きと記されているといいます。激動の時代を駆け抜けた英傑が、つかの間の安らぎを得た場所——それが、この霧島でした。歴史の教科書で知る龍馬とは少し違う、ひとりの人間としての横顔に出会えるのも、この地を旅する醍醐味です。
※ 坂本龍馬とお龍の霧島旅行にまつわる逸話には諸説があります。史跡や立ち寄り先の詳細・開園状況は、各施設や霧島市の観光案内で最新情報をご確認ください。

龍馬が愛した霧島の温泉地をめぐる
霧島には、龍馬とお龍にまつわる史跡が点在しています。2人が滞在したと伝わる温泉地には記念の公園が整えられ、当時に思いを馳せながら散策を楽しめます。静かな木立のなかに立つ碑の前に立てば、150年あまりの時を越えて、2人の旅路がふと身近に感じられるでしょう。
静流荘が佇む霧島温泉郷は、こうしたゆかりの地へも車で向かいやすい場所にあります。秋のやわらかな日差しのなか、史跡をめぐり、湯どころを訪ねる。歩みを進めるごとに、霧島という土地が幾重もの物語を抱いてきたことが感じられます。歴史好きの方にとっては、心満たされる1日になるはずです。
2人の旅で語り草となっているのが、高千穂峰への登山です。龍馬が山頂に立つ天逆鉾を引き抜いてみせたという逸話は、彼の豪胆な人柄をよく伝えています。雄大な霧島の山並みを眺めれば、当時の2人がどんな景色に心を躍らせたのか、想像がふくらみます。山と湯と物語が結びついた、霧島ならではの旅情がそこにあります。
2人の旅を現代に伝える催しもあります。毎年春に開かれる「龍馬ハネムーンウォークin霧島」は、龍馬とお龍が歩いた道をたどりながら、国立公園・霧島の自然と歴史を楽しむウォーキング大会です。霧島神宮やみやまコンセール周辺をめぐるコースが用意され、全国から大勢の参加者が集います。旅の時期が合えば、こうした地域の行事に目を向けてみるのもよいものです。
※「龍馬ハネムーンウォークin霧島」の開催日・コース・申込期間は年により異なります(2026年は3月21日に第30回を開催)。参加をご検討の際は、霧島市・主催者の最新情報をご確認ください。
2人が見た自然のなかで、湯にひたる
龍馬とお龍が癒されたように、現代の旅人もまた、霧島の湯で疲れをほどくことができます。静流荘があるのは、霧島温泉郷のなかでも1軒だけが灯をともす栗川温泉。丸尾の滝から続く天降川の清流と、季節を映す原生林に抱かれた、静かな宿です。
露天風呂を備えた大浴場で手足を伸ばし、天降川のせせらぎと満天の星をのぞむせせらぎの湯で川音に耳をすませる。築100年を超える古民家を移したという家族風呂を貸し切れば、ひとり静かに湯と向き合えます。幕末の英傑が見たであろう自然のなかで湯につかる時間は、歴史旅をいっそう趣深いものにしてくれます。

歴史に思いを馳せる、ひとりの秋旅
史跡をめぐって少し歩き疲れたら、宿に戻ってゆっくりと体を休めましょう。自然を眺められる客室で、その日に訪ねた場所を思い返しながら過ごす時間は、ひとり旅ならではの静かな充実に満ちています。
夕食は、鹿児島の秋の幸を仕立てた会席を。実りの季節の味わいを、ひと品ずつじっくりと楽しんでください。朝食は霧島山系の水で炊き上げたご飯とともに。澄んだ朝の光のなかでいただく食事が、次の1日への活力を運んでくれます。


ひとり旅の夜は、思いのほか豊かです。昼に訪ねた史跡で感じたこと、手紙に残された2人の言葉、激動の時代に思いを馳せながら、静かに杯を傾ける。誰に合わせるでもなく、自分の感じたままに余韻を味わえるのは、おひとりの旅ならではの贅沢といえるでしょう。
霧島神宮へも、足を延ばして
ゆかりの地めぐりとあわせて、ぜひ訪れたいのが霧島神宮です。樹齢を重ねた杉木立に包まれた荘厳な境内は、古くからのパワースポットとして知られています。龍馬とお龍も眺めたであろう霧島の山々を背に、心静かに手を合わせる時間は、旅の記憶に深く残ります。
史跡、温泉、そして神話の杜。霧島には、歴史と自然と祈りが幾重にも折り重なっています。静流荘を拠点にすれば、これらの魅力を急がずひとつずつ味わうことができます。秋の1日を、150年前の物語とともに静かに過ごしてみてはいかがでしょうか。

ゆかりの地をめぐる、旅のプラン
静流荘の公式予約サイトでは、会席を味わう1泊2食のプランや、連泊でゆっくり過ごすプランをご用意しています。龍馬とお龍が歩いた霧島で、歴史と湯に身をゆだねる秋の旅を。日常を離れ、心ゆくまで自分の時間をお過ごしください。
※ 本記事の施設情報は執筆時点(2026年6月13日)のものです。プラン内容・料金・空室状況は時期により変わります。最新情報は公式予約サイトをご確認ください。